乳幼児の場合、ミルクに薬を混ぜてはいけないのはなぜ?|経口与薬

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は乳幼児への与薬に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

乳幼児の場合、ミルクに薬を混ぜてはいけないのはなぜ?

ミルクに薬を混入して一緒に飲ませると、全量を摂取しなかった場合に正確な量の薬を与えられないことになります。また、薬を混入することでミルクの味が変わり、ミルク嫌いになる可能性もあります。さらに、薬剤によっては、ミルクの飲用で吸収率に差が生じる可能性もあります。これらの理由から、薬をミルクに混ぜて飲ませることは避けるべきです。

 

服薬を嫌がる場合は、空腹時に服薬させてからミルクを飲ませたり、スキンシップを図りながら子どもが納得できるように説明してから飲ませるなどの工夫が必要です。乳幼児は嚥下機能が未熟であるため、誤嚥しないように注意する必要もあります。激しく泣いている時は、服薬を見合わせます。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護ケアトップへ