食後や入浴後30分以内を避けるのはなぜ?|脈拍測定
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は脈拍測定のタイミングに関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
食後や入浴後30分以内を避けるのはなぜ?
食事や入浴、運動などを行うと、自律神経の興奮によって心臓の拍動数が変化し、脈拍数も変化するためです。
心臓の拍動は、自律神経(交感神経と副交感神経)によって規制されており、交感神経が興奮すると心筋および心臓の拍動リズムを調節する刺激伝導系に作用し、心臓の拍動数が増加します。食事や入浴、運動は、交感神経を刺激する方向に働きますので、心臓の拍動数が増え、脈拍も増加します。精神的興奮も、同様に脈拍数を増加させます。
正確に脈拍数を測定するためには、精神的動揺を避け、食事や入浴後30分以上経ってから行います。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版