正確に1分間測定するのはなぜ?|脈拍測定
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は脈拍の測定時間に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
正確に1分間測定するのはなぜ?
脈拍に異常が認められない患者は、15秒測って4倍するという方法をとることがあります。多くの場合は、こうした方法で得られた値と1分間正確に測定した値との誤差はほんのわずかです。
しかし、15秒間では、脈拍数、リズムの整・不整、大きさ、脈拍の立ち上がりの遅速、緊張、動脈壁の性状など、不整脈や循環動態の異常を知る目安になる情報を正確に知ることは困難です。脈拍に異常が認められる患者はもちろん、情報量が不足している患者、初診の患者などは、必ず1分間測定する必要があります。
左右で明らかな差がある場合もありますので、両手の脈拍を同時に測ることも必要です。左右差は診断上の重要な手がかりを与えるので、左右別々に脈拍の状態を記載します。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版