直腸温測定|体温計を入れたら、そのまま3分間以上測定するのはなぜ?

 

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は「体温測定時(直腸温)の注意」に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

体温計を入れたら、そのまま3分間以上測定するのはなぜ?|直腸温

直腸温の測定時間は、腋窩や口腔に比べて短くてすみます。これは、直腸腔はほとんど常に閉鎖した状態にあるため、外界の影響を受けにくく、いつも一定の温度を保つことができるからです。そのため、体温計の示度が一定の温度になるまでの時間は短くてすみます。

 

一般的には1~2分で測定値を得ることができますが、正確に測定するためには3分以上測るようにしましょう。挿入した体温計をしっかりと把持(はじ)するのは、測定中に体温計が肛門から抜け出したり、破損したりするのを避けるためです。

 

体温計は肛門の奥に入り込みやすく、いったん入り込んでしまうと取り出すのが難しいので、測定中は体温計から手を離さないようにします。

 

図1直腸温の測定

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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