関節可動域ってどういう意味?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「関節可動域」に関するQ&Aです。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

関節可動域ってどういう意味?

関節可動域は対象になる関節が動く範囲のことです。

 

関節の構造や靱帯・筋などの伸張具合によって関節可動域は制限され、性別や年齢も影響します。脳梗塞出血などの後遺症によって麻痺が生じると、筋が硬くなって痙性(けいせい)麻痺を起こし、関節可動域は狭くなります。

 

また、弛緩(しかん)性麻痺が生じると筋が柔らかくなります。たとえば手を伸ばすと肘関節が 180度以上開くなど、関節可動域が広くなることもあります。

 

MEMO痙性麻痺

筋が異常収縮を起こしているために、運動機能が麻痺している状態をいい、伸筋群に多くみられます。腱反射亢進します。

MEMO弛緩性麻痺

脳性麻痺などにより、筋緊張が低下した状態。膝関節や股関節が通常以上に開きすぎてしまい、装具をつけないと身体を支えることができなくなります。

 

※編集部注※

当記事は、2018年3月5日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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