脳波って何?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「脳波」に関するQ&Aです。
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山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
脳波って何?
大脳皮質からは常に微弱な電気信号が出されており、大脳の働きや精神状態によってその周波数が微妙に変化しています。この電気信号を脳波といい、脳波は脳波計によって100万倍に増幅されて記録されます。
脳波は周波数によって4つに分けられ、周波数の大きい順にβ(ベータ)波(14~25HZ)、α(アルファ)波(8~13HZ)、θ(シータ)波(4~7HZ)、δ(デルタ)波(1~3HZ)とよばれます。
β波は覚醒時(目覚めているとき)に通常出ている脳波で、緊張や心配事がある場合にも現れます。α波は覚醒時でリラックスしていたり、集中している状態のときに後頭部に現れます。θ波はまどろみのときに、δ波は熟睡中や無意識のときに現れます。
脳波も、心電図や筋電図などと同じように疾患特有の波形を示します。とくに、熱性痙攣とてんかんの区別は、脳波などによって診断します。また、脳死判定にも必要です。
※編集部注※
当記事は、2017年11月10日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版