「ランゲルハンス島」というのはなぜ?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「ランゲルハンス島」に関するQ&Aです。

 

[前回]

副甲状腺は甲状腺と関連があるの?

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

ランゲルハンス島というのはなぜ?

膵臓にある内分泌器官をランゲルハンス島(膵島)といいます。

 

消化液を分泌する外分泌器官のなかに、海にたくさんの島が浮かんでいるように内分泌器官(ランゲルハンス島)が散在しています。

 

ランゲルハンスという名前は、この内分泌器官を発見したドイツの病理学者のランゲルハンスに由来しています。ランゲルハンス島から分泌されるインスリンは、ラテン語で島を意味するインスーラに、化学物質を表す接尾語inをつけたものです。

 

ランゲルハンス島の1個の直径は約0.1mmで、全部で 100万個あります。ランゲルハンス島には、グルカゴンを分泌するα(A)細胞、インスリンを分泌するβ(B)細胞、ソマトスタチンを分泌するD細胞があり、β(B)細胞が75~80%を占めます。

 

インスリンとグルカゴンは互いに反対の作用をもち、拮抗ホルモンと呼ばれています。

 

※編集部注※

当記事は、2017年9月29日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。

 

[次回]

拮抗ホルモンって何?

 

⇒〔解剖生理Q&A一覧〕を見る

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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