小脳はどんな働きをしているの?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「小脳」に関するQ&Aです。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

小脳はどんな働きをしているの?

小脳運動の調節や熟練に関与する部分です。

 

たとえば、前に歩いていこうという大の指示がなされたとします。すると、目的の姿勢や動作がとられているか(まっすぐに立っているか、足の運びのバランスが取れているかなど)、体の各部の筋の緊張を調節します。同時に、手の振り方を指示するなど、連動して目的の運動を行えるように指示するのが小脳です。

 

出血や梗塞、腫瘍などで小脳が機能しなくなると、運動調節の指示を出せなくなり、ふらついたり(歩行障害)、動作がぎこちなくなったりします。

 

MEMO脳腫瘍

頭蓋内で、グリア細胞などが異常増殖する疾患。進行すると脳を圧迫して障害を起こしますので、良性・悪性にかかわらず治療が必要です。小脳にできる髄芽腫(ずいがしゅ)は、悪性度の高い腫瘍です。

 

※編集部注※

当記事は、2017年11月20日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。

 

⇒〔解剖生理Q&A一覧〕を見る

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護ケアトップへ