悪性度とは・・・
悪性度(あくせいど)とは、腫瘍の宿主(患者)に対する影響の程度を表すものである。
悪性腫瘍(がん)を「悪性度が高いがん」と「悪性度が低いがん」に分ける際、臨床上よく使われる。
発見時、切除不能なほどに広がっていたり(例:乳房の炎症性乳がん)、月単位で進行したりするようながんは「悪性度が高い」と表現される。一方、非常に早期に見つかったり(例:周りの組織を破壊していない、非浸潤がん)、治療後十年以降も無再発の割合が高かったりするようながんは「より悪性度が低い」と言うこともできる。
一般的に、悪性度は、腫瘍の種類や腫瘍の異型度と相関することが多い(「異型度」の項参照)。その他、周囲組織への浸潤の程度、他臓器への転移の状態などの指標を基に判定される。
腫瘍の種類によっては、良性・悪性の明確な判断が難しく、境界悪性腫瘍という中間的な経過を示す腫瘍群のカテゴリも設けられている。