タンパク質はどのように代謝されるの?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「タンパク質代謝」に関するQ&Aです。
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山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
タンパク質はどのように代謝されるの?
食物中のタンパク質はアミノ酸まで分解されて吸収され、門脈を通って肝臓に運ばれます。そして、それぞれの目的に応じてタンパク質に再合成されます。
再合成されるタンパク質には、アルブミン、血液凝固タンパク質、免疫グロブリン、ホルモン、輸送タンパク質(ヘモグロビン)、収縮タンパク質(細胞骨格を構成するアクチン、筋収縮にかかわるミオシン)、酵素などがあります。
タンパク質の再合成に使われなかったアミノ酸は、余っても貯蔵することができません。
そこで、エネルギー源として使われたり、脂質、糖質および、アミノ酸の合成など、本来のタンパク質の役割とは異なる用いられ方をします。
このようにタンパク質は、アミノ酸→タンパク質(同化作用)、タンパク質→アミノ酸(異化作用)のかたちで、繰り返し相互変換を行っています。
※編集部注※
当記事は、2017年3月30日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版