血管迷走神経反射はなぜ起こるの?
『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は血管迷走神経反射に関するQ&Aです。
江口正信
公立福生病院診療部部長
痛みに対して急性の自律神経失調が起こり、脳循環障害を発症するためです。
血管迷走神経反射とは
血管迷走神経反射とは、痛み(採血時の痛みなど)や長時間の立位、激しい運動(とくに気温が高い状態での運動)、排便・排尿後、ストレス(満員電車乗車時など)によって、急性の自律神経失調が起こり、心拍数の低下や血管拡張を来たし、脳血流の循環障害が起こり、失神やめまいなどの症状が起こることです。
通常は一過性で比較的回復は早く、機能障害などの後遺症はみられませんが、頻繁に失神発作が起こるような場合は薬物療法を考慮することがあります。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版