採血するとき、駆血帯(止血帯)を巻くのはなぜ?

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は駆血帯に関するQ&Aです。

 

江口正信
公立福生病院診療部部長

 

採血するとき、駆血帯(止血帯)を巻くのはなぜ?

 

静脈血の還流を阻止し、末梢静脈を怒張させて穿刺部位の選定を容易にするためです。

 

駆血帯を巻くのは

駆血帯を穿刺部位より5~10cm上方(中枢側)で巻くと、静脈血の還流を止めることとなり、末梢の静脈が怒張して、穿刺部位の選定が容易になるためです。

 

実際にどうしても血管が出にくい場合には、血圧を測定し、最低血圧程度に圧迫すると最も静脈のうっ血状態が強くなり、血管が怒張しやすい状態となります。

 

この上腕の圧迫によるうっ血を2分間以上続けると、血液組成に変化が生ずるため、縛ったらできるだけ速やかに採血し終えるよう心掛けることも大切です。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版

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