体重測定は一定の時刻に行なうほうがよいのはなぜ?
『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は体重測定に関するQ&Aです。
江口正信
公立福生病院診療部部長
体重測定は一定の時刻に行なうほうがよいのはなぜ?
〈目次〉
体重測定は午前10時ごろがよいのは
体重は体調や栄養状態によって増減します。体重の測定は、消化・吸収の状況、疾患の経過および体力の状態を判定するうえで大切です。
一般に体重測定は、一定の時刻に行なうほうがよいと考えられていますが、これは摂食、排便、排尿および運動など、体重の増減に影響する因子を考慮した結果です。
朝食後の消化時間と排便・排尿の習慣を考慮し、運動による影響が比較的少ない午前のうちでは、午前10時ごろが生理的に最も安定した値を示すものと考えられます。
午前10時ごろに測定できないときは
入院時には午前10時ごろの測定が可能ですが、一般の生活をしている健常者では、午前10時の測定は困難なことが多いようです。その場合、排便、排尿後で食後の一定した時刻であれば大きな差異はありません。
この一定した時刻での測定というのが重要です。
⇒〔看護技術Q&A一覧〕を見る
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版