あの頃の私(2)~新人さんに捧げる長編|マンガ・ぴんとこなーす【34】

ナスさんが語る、新人時代の第2話。(1話はコチラ
毎日が緊張の連続でビクビクしていたあの頃。そんな中、一番怖かったのは・・・

 

あの頃の私(2)~新人さんに捧げる長編

一番緊張するのが先輩への申し送りでした。日勤から夜勤への申し送りを1年目のフォローが見ています。「□□さん、明日の点滴のオーダー入ってないけど、用意しなくていいの?」と聞かれてナスさんは「先生さっき病棟来てくれて、明日は終了でいいそうです」と答えると「でも記録には何も書いてないけど。本当になしでいいのね?」と念押しされ…「電話してもう一度確認します…」気持ちとしては蛇ににらまれたかるです。土下座で許されるならば、めりこむまで土下座したい。

申し送りが終わってからも気は抜けません。現在18時30分。明日のために情報収集をしていると、先輩がやってきて「ねぇナスさん、○○さん、最後に熱測ったのいつ?」「16時くらいです」と答えると、先輩が「熱が38度あるんだけど」といってじーっと見つめてきました。理不尽だと思っても先輩からの圧力にはかないません。「先生に報告します!」

万事この調子なので、もう毎日吐いていました。でも投げかけられる言葉はこんなもんじゃなかった。「全然できてないじゃん、今まで何やってたの?」「看護師向いてないんじゃない?」色々な言葉に心折れそうになったけど、どんな言葉より辛い言葉があった。仕事が遅れてしまったナスさん、これからやりますに返ってきた一言「…もういいです」

「見捨てられること」が一番怖かった。今では新人さんにはかなりソフトに対応するようになっていますが、やはり看護師の先輩は厳しいと思います。命を預かる現場で「怖さを知らない」は新人さんにとって命とりになるのです。厳しいことを言うというのは実は言う方もかなり体力を使います。だから私は言われることより、言われないことの方が怖かったのです。怖さを知らないから、時々とんでもないことをやらかす新人が、たまにいる。

 

次回(明日公開)に続きます!

 

 


【著者プロフィール】

ぷろぺら(@puropera44

現役で病棟看護師やってます
ぴんとこなーすをどうぞよろしくお願いします!

Twitter[https://twitter.com/puropera44

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