あの頃の私(3)~新人さんに捧げる長編|マンガ・ぴんとこなーす【35】

ナスさんが語る、新人時代の第3話。(▶1話2話

今も忘れられない、初めての急変。
「向いてない」と落ち込む日々の中で先輩にかけられた言葉とは・・・?

 

どんなにつらくても続けていくうちに気づけることもありました。「○○さん、少し様子がいつもと違う気がして…」とナスさんが先輩に報告。結局状態が急変して就職して初めての急変対応、緊急手術の用意となりました。ナスさんは初めてだらけで、すべて先輩に指示を出してもらって対応しました。

緊張と疲れでネガティブになって、やっぱり向いてないのかな…と悩んでいたら、先輩がやってきて「ちょっとナスさん」と声をかけてきました。「すいませんっ!」と謝ったナスさんに、先輩は「何謝ってんの?なんかあったの?」と言ってきて。「何言ってんの、急変したのはナスさんのせいじゃないでしょ。給じぇん対応初めてで、できなくて当たり前よ。それより…」

先輩はナスさんに言います。「異常を発見して報告できたこと!ナイスだったわ!なんか変って、私に報告できたことがグッドだったのよ。」「状態がいつもと違う、それが怖いって思えることが、看護師にはとても大事なことなの!だから今日のあなたの行動は合格よ!」

「自信持ちなさい、ずいぶん成長できてるのよ」普段きついことばかり言われるけど、それだけこの人は私のこと見てくれてるんだなぁ。こんな言葉で嬉しくなっちゃう自分はすごくちょろいと思うけど、「出来た」って認めてもらえたことがすごく嬉しくて、成長できてるって実感できて…。辞めたくて仕方ないのに、まだ少し続けてみようかなって気持ちになる。ああいう看護師になりたいって思ってしまう。やっぱすごいな…先輩

あれから十数年。私も当時の先輩の年齢を追い抜きました。ああ先輩、あなたはどうしてあんなに何でもできたんですか?それとも先輩もウラでこっそり調べていたのですか?あの頃の先輩の年齢に追いついても近づけた気がまるでしません。そして未だに思います。先輩、助けてくださいと…

あの頃の私~新人さんに捧げる長編(完)

 


【著者プロフィール】

ぷろぺら(@puropera44

現役で病棟看護師やってます
ぴんとこなーすをどうぞよろしくお願いします!

Twitter[https://twitter.com/puropera44

 

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