「看護師の9K」働いてみて実感するものは?|看護師の本音アンケート

看護師の仕事は「3K」だと聞いたことがあるかもしれませんが、その上をいく「9K」という言葉があると知っていますか?

 

9Kとは「きつい・汚い・危険・休暇が取れない・規則が厳しい・化粧がのらない・薬に頼って生きてる・婚期が遅い・給料が安い」のこと。

 

実際に看護師として働いていると「9Kでも足りない!」と思うかもしれませんが、そのなかでも特に実感するものをランキング形式でご紹介します。

【ライター:白石弓夏(看護師)】

 

「看護師の9K」働いてみて実感するものは?

「看護師の9K」働いてみて実感するものは?ランキングを表す図表 1位きつい 2位給料が安い 3位汚い 4位危険 5位休暇が取れない

看護roo!アンケート「「看護師の9K」働いてみて実感するものは?

 

 

1位 きつい

患者さんの介助をした時に腰を痛めた看護師のイラスト

 

  • 歳をとるごとに夜勤がしんどい。(ゆりかさん)
  • 心身ともにしんどい。(ののたんさん)
  • ほぼ女ばかりの職場だと、人間関係がきつい。(まりさん)
  • 自分の性格もきつくなったw (hachirouさん)

 

第1位は「きつい」。

体力的にも精神的にも、とにかくきついと感じている人が多いようです。

移動介助や、体位変換では腰痛の危機にさらされます。

夜勤では、仮眠や休憩がとれずバタバタと病棟内を駆け回ることもしょっちゅう…。

 

精神的にもきつさはあります。インシデントを起こさないために常に神経を尖らせ、対医療スタッフ、対患者のコミュニケーションには繊細な気配りが求められます。

 

看護師の仕事を表現する「きつい」には、たくさんの意味が込められているのだと思います。

 

 

2位 給料が安い

看護師の給料が高いというイメージについて説明するイラスト

 

  • 体力的にも精神的にもつらいけど、それに見合った給料がもらえないのもね…(..) (みっちゃんさん)
  • 腰痛めてます。給料上がらないなら仕事量減らしてください。(ねもちさん)
  • 何故、こんなに給与が上がらない?人の命もこの程度の価値かなぁ。(カーコさん)

 

第2位は「給料が安い」。

他の職種の方から見ると意外かもしれません。

 

「看護師は高給」といわれていますが、それは夜勤手当があってのこと。

夜勤手当がつくとはいえ、子育て中や妊娠中は限度がありますし、歳を重ねて体力が低下すると頻回には入れません。

 

それに「きつい」状況に見合ったお給料になっていないと感じている人も多いんです。

この現実がもっと広く知られてほしいものです。

 

 

3位 汚い

排泄介助をする看護師のイラスト

 

  • 汚物との格闘などきりがない。 (一松さん)
  • くさい。ボランティアじゃないと言いたくなる。(キャサリンさん)

 

第3位は「汚い」。

おむつ交換だけでなく、ドレーンからの廃液、汁や痰の吸引など、医療行為のなかでも汚染物に関わる頻度が高いのが看護師の仕事の特徴です。

 

特に、認知症の患者さんが増えている今、「夜間のラウンドに行ったら、ベッドが便まみれになっていた」「患者さんが廊下で排尿していた」などの場面を経験した人も少なくないのではないでしょうか。

 

個人的には「汚いもの」だということだけを考えずに仕事をしていますが、知人には「おむつ交換をしたくないから」という理由で病院からクリニックに転職した人もいます。

 

 

 

4位 危険

暴れている患者さんから盾で身を守る看護師のイラスト

 

  • 身体を壊すってか、倒れないと休めないってしんどかった。(ニモコさん)
  • いろいろなハラスメントが多い。(てるさん)
  • 腰は痛いしシモの始末やら血液やら痰やら…。後は認知症患者からの暴力。けしてやらないけどやり返したくなります。(ゆずさん)

 

第4位は「危険」。

コメントを見ると、「仕事がきつすぎて危険」「ハラスメントの被害者になりやすいので危険」「暴力を振るわれて危険」など、さまざまな要因があるようです。

 

そのほかにも「針刺し事故の危険」や「感染の危険」など、常に“危険”と隣り合わせなのが看護師の仕事。

 

 

5位 休暇が取れない

上司に有休のお願いができず、困っている看護師のイラスト

 

  • 子どもが生まれてから、常に身の振り方を考えてる……。(monさん)

 

5位は「休暇が取れない」。

「有休は使うな」という無言の圧力がある、という話もよく聞きます。

 

休暇が取れたとしても、シフト制なので希望の日時に休めるとは限りません。

オンコール」などのシフトで、体裁としては“休み”でも、実際には気が休まらないようなシフトもあります。

 

長期休暇もきちんとほしいですが、せめて夜勤のあとはゆっくり休める体制にしてほしいものです。

 

 

なかなか改善されない看護師の労働環境

「看護師の9K」は、実は1992年の流行語です。

それから26年経った今でも、アンケートにはたくさんの票が集まり、看護の現場で9Kを実感している人が多いようです。

 

労働環境改善のために、行政や病院・施設によるさまざまな取り組みが行われていますが、看護師の実感は26年前とあまり変わらないのかもしれません。

【ライター:白石弓夏(看護師)】

【イラスト:オゼキイサム(HP)】

 

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