ナースのお悩み処方箋【17】もう2年目なのに、叱られてばっかりです

「叱るのも、ホンマは面倒やねん」

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新人の頃、私は本当にミスの多い新人でした。
単に仕事に不慣れなだけ、勉強不足なだけの新人にありがちなミスではなく、今考えると、良く大事故に繋がらなかったなぁと怖くなってしまうほどのケアレスミスの連続だったんです。
きっと一緒に働いていた先輩ナースはに穴が開くような思いで勤務をしていたかも……と思うと、本当に申し訳なく思います。

先輩たちは「こいつはミスの多い奴だ」とわかっているので、当然ながら、私のやることなること、全てにチェックが入ります。
そして、発覚するミス。
「またか!」「いい加減にしろ!」と私は叱られます。

ある日、先輩ナースがため息混じりに言いました。
「あのな、いちいち叱るのも、ホンマ、めっさ面倒臭いねんで」

「はい、すみません」
申し訳ないとは思っていたので、素直に頭を下げる私。

あれから何年も経ちました。

仕事も覚え、自発的に勉強も重ねて、わかることが多くなってくると、ミスは確実に減っていくものです。
ケアレスミスも、自分がミスしやすいポイントやチェックすべきポイントがわかってくるので、激減します。

新人の頃、行動を逐一チェックされていた私も、3年を過ぎるくらいになれば、一人前の顔をして新人をチェックする側に回ります。

そして、初めてわかる先輩たちの気持ち……!!

先輩は「叱るのが面倒だからミスするな」と言っていたわけじゃないんです。
「もうちょっと注意すれば防げるミスなのに、何故、その『もうちょっと』ができないの!?」という痒さを伝えたかったんだと思います。

さて。
このコラムを読んでいるあなたは、先輩側に立つ看護師さんでしょうか。
それとも、叱られてばっかりで嫌になっちゃうと言う若手看護師さんでしょか。

先輩看護師さんなら、新人はミスをするもの、と、広い心で見守ってあげてください。
(おまえが言うなって言われそうですが・笑)
大丈夫です、いつか必ず、あなたが叱った理由が伝わる日が来ます。

先輩に叱られてへこんでいる若手看護師さんなら、一歩、進んで、先輩看護師がどこを見て叱っているのかを考えてみてください。
ミスは努力次第で減らせるものです。
先輩看護師の視線を意識するだけで、自分の今いるレベル・次に到達するべきレベルがわかるようになります。

先輩看護師に叱られてへこむのも、後輩看護師を叱ることに疲れるのも、看護の道を歩んでいれば必ず通る道です。
あなたなりの看護の道を、あなたなりのスピードで歩いていってもらえればと思います。

 

 


 【岡田久美】 兵庫県出身。看護書籍の編集とゲームシナリオライターを本業に、フリーの看護師として活躍中。いつでもどこでもどんなところでも勤務できるオールマイティな看護師を目指し、これまでの勤務職場は病院、クリニックなど30以上。

著書に「看護師の流した涙」(ぶんか社)がある。

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