変形性膝関節症とは・・・
変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう、knee osteoarthritis)とは、加齢により膝関節機能が低下して、軟骨の摩耗、半月板の変性・断裂、骨の変性・変形が生じる疾患である。
関節炎が進行すると、関節の変形が顕著になる。荷重時の痛みと可動域制限がみられ、歩行能力が低下し、ADL(日常生活動作)が著しく障害されてしまう。患者数は700万人以上と推計される。
原因
加齢などによる膝関節機能低下、関節の不安定性、特に軟骨組織の退行変性による。外傷後などの二次性のものもある。
病態
加齢により、軟骨の磨耗、半月板の変性・断裂、骨の変性・変形などが生じ、慢性的な関節炎を発症する。初期は階段昇降や歩き始めで疼痛が起こる。関節液が過剰となり関節水腫となることもある。進行すると関節変形が顕著になり、歩くことや関節の可動域が制限され、ADLが著しく障害されてしまう。
症状
初期には歩き始めや階段昇降時に疼痛がみられ、特に荷重の負担が大きい階段下りでより疼痛が強い傾向がある。触診で関節裂隙に圧痛を認める。内反変形(O脚)を来すことが多い。
検査・診断
問診、視診、触診、関節液検査、X線検査、血液検査、MRIなど。
治療
生活指導、物理療法、薬物療法、装具療法、運動療法などの保存療法と手術がある。特に大腿四頭筋の筋力訓練が重要である。手術は骨切り術、人工関節置換術などがある。