尿酸とは・・・
尿酸(にょうさん、uric acid)とは、核酸やプリン体が代謝された最終代謝産物である。難溶性で排出されにくく、痛風などの原因となる。
代謝
尿酸は腎糸球体で100%ろ過され、尿細管でほぼ再吸収される。その後一部が再び尿細管中に分泌され、最終的に10%の尿酸が排泄される1)。
生理的環境における尿酸の血清中での飽和濃度は、6.4mg/dL前後である。
尿酸値異常で引き起こされる症状
高尿酸血症
性別、年齢を問わず、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態を高尿酸血症という。
痛風
血清尿酸値が7.0mg/dLを超えると、尿酸は結晶として析出しやすくなる。蓄積した尿酸が関節内へ析出すると、痛風を引き起こす。痛風は成人男性に好発し、下肢の第1指関節(足の親指の付け根)に疼痛が生じる。
痛風の治療は、発作時にはNSAIDs、発作の予防にはコルヒチンが使用される。
引用参考文献
1)仲川孝彦.尿酸による腎障害・血管障害の機序:URAT1阻害の意義.痛風と核酸代謝.37(2),2013,142.(PDF)
2)藤森新.尿酸代謝異常.病気がみえるvol.3 糖尿病・代謝・内分泌,第4版,メディックメディア,2015,124-133.(ISBN9784896325430)
3)“第1章 高尿酸血症・痛風の最近のトレンドとリスク”.高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版.Minds ガイドラインライブラリ.