手術とは・・・
手術(しゅじゅつ、operation)とは、病気や外傷などの患部に対して治療目的に皮膚や粘膜を切り開いて行われる処置のことである。英語のoperation(オペレーション)から、略してオペともいわれる。
手術の目的は病態の制御と機能の回復であり、切除術、切断術、摘出術、吻合術、形成術、移植術など様々な種類がある。人体への侵襲の少ない腹腔鏡や胸腔鏡を用いた技術は近年飛躍的に発展しており、以前は開腹術や開胸術を要した手術も、腹腔鏡や胸腔鏡での手術が可能となっている。また、内視鏡を用いた手術の発展も著しく、消化管がんに対する内視鏡手術の適応拡大も日進月歩の状況といえる。
手術の歴史
古代文明の時代より手術は行われてきたとされるが、近代外科学の発展は19世紀に始まる。16世紀に近代外科学の父とよばれるフランスの外科医、アンブロワーズ・パレによって血管結紮による止血法が発明されていたが、麻酔法や消毒法が発明されたのは19世紀になる。エーテル、笑気(亜酸化窒素)、クロロホルムなどによる全身麻酔やコカインによる局所麻酔による麻酔法の発明、手術器具の消毒、術者の手指消毒、術野の消毒法の発明により、20世紀に入り急速に外科学は発展した。