最終更新日 2018/07/23

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎とは・・・

接触性皮膚炎(せっしょくせいひふえん)は外来性の物質が皮膚に接触して生じる、皮膚の限局性炎症性変化である。いわゆる「かぶれ」と呼ばれるものである。

 

原因

接触性皮膚炎は一次刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎に大きく分類され、抗原物質の生成に光エネルギーが関与する場合を光接触皮膚炎と呼ぶ。それぞれ、急性の経過をたどる場合と慢性の経過をたどる場合がある。

 

一次刺激性接触皮膚炎は、原因物質の接触によって皮膚の炎症を誘発する。アレルギー反応ではないため、誰でも発症する。一方、アレルギー性接触皮膚炎は、すでに感作された物質に再接触することで生じる炎症である。

 

ランゲルハンス細胞などによる抗原(ハプテン)捕獲後、Tリンパ球に情報が伝わり、感作T細胞が誘導される。感作成立後に原因物質が再接触すると、表皮細胞(ケラチノサイト)や感作T細胞がサイトカインを放出し、炎症反応が生じる。原因物質としてはシャンプー、石鹸、化粧品、外用薬、毛染料、金属、植物などがある。

 

診断

確定診断は貼付試験(パッチテスト)により行う。

 

治療

治療方法は接触源の特定と除去、ステロイド抗ヒスタミン薬などが用いられる。

執筆: 佐々木 朗

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター小児救急フェロー

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