禁煙外来とは・・・
禁煙外来(きんえんがいらい)とは、日本における禁煙を支援するための専門外来科目である。主な介入は禁煙指導と薬剤処方である。
平成18年度診療報酬の改定により、一定の基準を満たす患者に対する禁煙治療が保険適用となった。それによりニコチン依存症管理料の算定や薬剤の保険適用が認められた。
対象患者
保険適応になるためには、以下の全ての要件を満たす必要があり、それ以外は自由診療となる。
1.ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で、ニコチン依存症と診断された者。
2.35歳以上の者については、ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数 x 喫煙年数)が200以上であること。
3.直ちに禁煙することを希望している患者。
4.「禁煙治療のための標準手順書」に則った禁煙治療について説明を受け、当該治療を受けることを文書により同意している者。
なお、平成28年度の診療報酬改定により、35歳未満については1日の喫煙本数×年≧200の要件が廃止され、未成年への保健適用も可能となった。
ニコチン依存症管理料
施設基準を満たす施設は届け出を行うことで、ニコチン依存症管理料を算定できる。基準を満たさない施設においては、所定点数の70%を算定できる。
治療
禁煙に対する医療者の介入としては、主に禁煙指導と薬物療法がある。薬物療法としては、ニコチンパッチ、ニコチンガム、ニコチンを含まない内服薬が含まれるが、ニコチンガムには保険適応はない。
なお、禁煙外来で禁煙治療を開始している患者が、治療途中で入院し、引き続き禁煙治療を実施した場合、入院中にも禁煙補助薬の薬剤料を算定できるようになった。ただし、入院先の医療機関も、ニコチン依存症管理料の届け出を行なっている必要がある。
効果
平成18年度のニコチン依存症管理料算定保険医療機関の調査報告によると、禁煙外来による1年後禁煙成功率は28.6%であった。