最終更新日 2017/07/18

ミルウォーキー・ブレース

ミルウォーキー・ブレースとは・・・

ミルウォーキー・ブレース(みるうぉーきー・ぶれーす)とは、側弯症(そくわんしょう)治療に用いられる装具で、頭部から骨盤までを固定する矯正用具である。

側弯症とは、背骨が側方に曲がるだけでなく、ねじれも加わる病気である。背骨の変形が強くなると姿勢が悪くなるだけでなく、呼吸障害などの症状も出現するようになる。そのため、固定具を使用して、信仰を予防する必要がある。

ミルウォーキー・ブレースは特に頸椎(けいつい)、胸椎(きょうつい)、腰椎(ようつい)の変形が強い側弯症に対して使用される。

 

目的

骨の成長が止まっていない思春期で、側弯度(コブ角)約25~45度の中等度側弯の患者に装着し、背骨の彎曲の進行を抑える。

 

材質

金属(ネックリングと支柱になる部分)、プラスチック(骨盤ガードル、胸椎パット)、皮製品(固定バンド)などの材質を使用して製作されるオーダーメイドの製品である。

 

構造

3点支持(さんてんしじ)の原理と呼ばれる方法で、3点の支点に力を加えて背骨の彎曲を矯正する。骨盤を固定する骨盤ガードルと、頭部を固定するネックリング、側弯を矯正するための胸椎パットとで成り立っている。

 

使用方法

・装着の仕方は、骨盤ガードルを体幹にしっかりと固定させた後、そこから体の前面から顎にかけて固定する金属の板を1本、背中側から2本の金属の板を伸ばしてネックリングで固定させる。装着が難しく、手間と時間を要する。
・成長に合わせて、ブレースの長さやカーブを調整しながら使用する。
・ミルウォーキー・ブレースは、入浴時と体操などをする時間を除いては、基本的に常に装着する。

 

注意事項

・固定具を誤って装着すると、治療効果が得られない可能性がある。
・無理に体をひねることで、装具と皮膚に摩擦が生じて、褥瘡などが起こる可能性がある。
・季節によっては、固定具の装着により汗をかき、あせもなどが生じる可能性があるので、下着などは吸水性の良いものを用いる。
・成長や体型の変化に応じて、定期的な診察と装具の点検が必要となる。

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