ロイコトリエンとは・・・
ロイコトリエン(ろいことりえん、leukotriene;LT)とは、生理活性物質(ケミカルメディエーター)の一つである。脂肪酸代謝によって生じるエイコサノイドの一種である。ロイコトリエンは炎症反応において重要な役割を持つ。例えば、好中球の走化性を活性化し、気管支収縮作用、血管拡張作用、血管透過性の亢進などを担う 。
ロイコトリエンはLTとも表記され、LTA4、LTB4、LTC4、LTD4、LTE4など、代謝活性の段階によって種々の生理活性物質となる。気管支平滑筋収縮作用を持つLTC4、LTD4、LTE4はシステイニルロイコトリエンと総称される。
なお、システイニルロイコトリエンの作用を遮断する抗ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は、気管支喘息の長期管理薬として使用される。ロイコトリエン受容体に作用することで気管支拡張や、慢性的な炎症反応を抑制する。アレルギー性鼻炎(鼻閉型)にも有効であり、鼻炎合併喘息の治療に用いられる。