マルチスライスCTとは・・・
マルチスライスCT(まるちすらいすしーてぃ)とは、X線検出器が多列化したCT機器※のことである。
多列検出器型CTとも呼ばれ、従来は1列だった検出器を複数に配列しているので、より高速で鮮明な画像を得ることができる。さらに、広範囲を一度に撮影できるため従来の半分以下の検査時間で済み、そのため放射線被爆量が軽減する、というメリットをもつ。
※CT機器:X線装置とコンピューターを組み合わせた医療機器、コンピューター断層撮影装置のこと。X線を人体の周囲を回転しながら照射して横断面を撮影、各横断面内の像をコンピューターで処理して画像化する。
特徴
・データを再構築することで横断面(軸位断)だけでなく、矢状断や冠状断、3D表示などのCT画像も得られるため、あらゆる角度、方向から臓器を調べることができる。
・各臓器をはじめ、腰椎、頚椎などの骨まで全身の撮影が可能。
・撮影速度が速いため、心臓のように常に動いている臓器の精密な画像も得られる。さらに、大動脈瘤の大きさや、冠動脈の狭窄度など、血管系に関する情報も検出することができる。