最終更新日 2018/12/04

プレドニゾロン

プレドニゾロンとは・・・

プレドニゾロン(ぷれどにぞろん、prednisolone)とは、合成副腎皮質ホルモン剤であり、ステロイド製剤の代表格である。抗炎症作用や抗アレルギー作用、免疫抑制作用など多くの作用があり、非常に多くの疾患(喘息や慢性閉塞性肺疾患、アレルギー疾患、膠原病など)に対して有効性が認められており、その使用頻度は高い。

 

一方で使用に関する注意も知っておく必要がある。プレドニゾロン使用に伴う合併症として代表的なものが、感染症である。リウマチ性疾患に対する使用経験では、プレドニゾロン20mg/日を使用すると感染症合併率は2倍程度、40mg/日以上の使用で7カ月に1回の割合で感染症を合併するというデータがある1)~2。もちろん1錠であっても、使用していない場合と比べると、感染症合併率は上昇する。その他、胃潰瘍などの消化管合併症は、30mg/日以上の使用で約3倍に増加し、心血管合併症の発症率は少量の使用でも上昇する。

 

非常に有効な治療薬であることは間違いないため、合併症に留意しつつ、最大の効果が挙げられるよう熟慮して使用する必要がある。

 

引用参考文献
1)市川陽一.全身性エリテマトーデスの予後因子と治療.日本医事新報.3322,1987,3-14.(ISSN 03859215)
2)川人豊.リウマチ性疾患におけるステロイドの功罪.臨床リウマチ.21(2),2009,106-111.(ISSN 21890595)

執筆: 水 大介

神戸市立医療センター中央市民病院  救命救急センター医長

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