最終更新日 2019/09/30

くる病

くる病とは・・・

くる病(くるびょう)とは、ビタミンDの欠乏や代謝異常で発症する疾患のことである。特に小児期に多く見られる。カルシウムやリン、ビタミンDが不足すると骨の硬さを維持できず、軟らかい細胞組織が骨の中で増加する。骨の軟化が進行すると、骨が曲がったり、骨折しやすくなったりする。栄養摂取に偏りがある場合、くる病が発症しやすくなるとされる。

 

原因

ビタミンD、カルシウム、リンの不足が発症原因とされる。
ビタミンDは、カルシウムを効率良く体内に吸収させるために重要な役割を担っている。さらに骨の新陳代謝を促進する働きをする。カルシウムが体内に吸収されなくなると、リンの生成ができなくなる。

 

症状

骨が柔らかく、曲がりやすくなり、伸びにくくなる。頭蓋骨が柔らかい、O脚、乳歯が生えるのが遅い、低身長、転びやすいなどが見られる。

 

検査・診断

血液検査(カルシウム・リン・ビタミンDの濃度測定、アルカリホスファターゼ活性の上昇)
・骨レントゲン撮影

 

治療

日光浴の推奨と食事療法が基本となる。生活習慣が原因の場合(極端な外出制限や日焼け対策など)は、生活習慣の改善で治療でき、再発も予防可能である。しかし、低リン血性くる病といった遺伝子変化による場合は、継続的にリンやビタミンDの内服が必要となる。

 

引用参考文献
1)くる病.一般社団法人 日本内分泌学会.

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