最終更新日 2019/09/30

中央社会保険医療協議会

中央社会保険医療協議会とは・・・

中央社会保険医療協議会(ちゅうおうしゃかいほけんいりょうきょうぎかい)とは、2年に1回改定される、診療報酬につて審議する厚生労働相の諮問機関である。通常、中医協(ちゅういきょう)とよばれる。

 

中央社会保険医療協議会の委員構成

医療費の支払い側である、健康保険組合を代表する委員7人と日本医師会など診療側を代表する委員7人、中立な立場から議論を見守る公益委員6人の3者で構成される。また、必要により専門委員を10名以内でおくことができる。

 

診療側委員の内訳

診療側委員7人の内訳は、日本医師会など開業医の代表3人、日本病院会など病院代表が2人、歯科医師1人、薬剤師1人となっている。看護師委員は、下部組織である専門委員にはいるものの、中医協本体の委員には入っておらず、看護師に関係する要望などは病院代表が代弁することになっている。

 

近年の重要テーマ

勤務医の負担軽減や地域医療の再生などが、重要なテーマとして継続して取り上げられている。勤務医の負担軽減を目的として、チーム医療を推進し、看護師をはじめとするコメディカルなどが、それぞれ専門性を発揮して役割分担をしていくというのが全体としての大きな流れになっている。一定の研修を受けた看護師が、気管カニューレの交換や薬剤の投与量調節などをはじめとする一部の医行為を、医師の指示のもとで行えるようにする特定行為の議論も、チーム医療を推進するという目的からでてきた話である。

 

マメ知識

例年、厳しい財政事情のなかで少しでも医療費をおさえようとする支払い側と、1点でも多く診療報酬を得ようとする診療側のあいだで、激しいやり取りが繰り広げられる。2年に1度の診療報酬改定の議論が山場を迎える冬頃には、傍聴するために早朝から長蛇の列ができることもある。

執筆: 永澤成人

東京慈恵会医科大学医学部 看護学科老年看護学助教

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