脈拍数と心拍数が異なる場合があるのはなぜ?
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『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は脈の欠損(結滞)に関するQ&Aです。
江口正信
公立福生病院診療部部長
脈の欠損(結滞)が原因
一般的には心拍数と脈拍数はほぼ大きな差はないのですが、期外収縮や心房細動などの不整脈をきたす疾患では、脈拍が何回かに1回途切れてしまう〔脈の欠損(結滞)とよぶ〕状態が生じ、脈拍数が心拍数より少なくなります。
これは正常なリズムによる心臓の収縮でないために、心室に血液が充填される前に心臓が収縮し、十分な血液量を大動脈に送り出すことができず、このため大動脈に伝わる拍動が弱く、脈拍として触れることが難しくなり脈の欠損(結滞)が生じます。
また、循環血液量が減少している場合も、心臓から大動脈に送り出される血液量が少なく、拍動が弱くなるとともに脈拍として触れることが困難となり、脈拍数の減少をきたすことがあります。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版