四肢の抑制時の注意点
『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』(インターメディカ)より転載。一部改変。
今回は四肢の抑制時の注意点について解説します。
佐々木祥子
東京都看護協会/小児看護専門看護師
四肢の抑制
四肢の抑制は、患部やドレーン、チューブなどに手が触れるのを防ぐために用いられる。
抑制具にはベルト、ひも、厚手の布地などがある。
肘関節抑制帯
肘関節抑制帯は、芯の入った厚手の布製で、マジックテープでとめる仕組みになっている(図1)。
患児に合ったサイズの抑制帯を選択する。
図1 肘関節抑制帯
POINT
■かわいらしいデザインで、できるだけ“拘束”のイメージを和らげる。
衣服の上から、抑制帯の中央に肘関節がくるように当てて巻きつける(図2)。
患児の上肢のサイズに合わせて、マジックテープでとめる。
図2 肘関節を中心に巻く
POINT
■肘関節が中央にくるよう巻く。
■必ず、手指を露出し、末梢の循環状態を観察する。
■きつく締めすぎないよう注意。
POINT
■肘関節抑制帯は、坐位や立位でも使用でき、便利である(図3)。
■患児が、マジックテープをはがし、抑制帯を外してしまう可能性がある場合は、絆創膏などで補強する。
図3 坐位や立位でも使用できる
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本連載は株式会社インターメディカの提供により掲載しています。
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[出典] 『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』 監修 山元恵子/編著 佐々木祥子/2022年7月刊行/ インターメディカ