コミュニケーションに関連する子どもの発達過程
『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』(インターメディカ)より転載。一部改変。
今回はコミュニケーションに関連する子どもの発達過程について解説します。
山元恵子
富山福祉短期大学看護学科長
佐々木祥子
東京都看護協会/小児看護専門看護師
コミュニケーションに関連する子どもの発達過程
メッセージを伝えたり、受け取ったりするためには、「見る」「聞く」「話す」などの機能や、他者と信頼関係を築くための社会性などの機能がコミュニケーションをとる上で大きく影響する。
子どもによって個人差はあるが、コミュニケーションに関連した一般的な発達過程を理解し、子どもの発達段階に応じたコミュニケーション方法を選択することが大切である。
視力・視野(図1)
子どもは出生時から光や間近なものを見ることができる。4 ~5歳になると、成人に近い視力となる。視力や視野は成長するに伴って発達していくため、発達段階に応じた子どもの見え方を考慮して援助していくことが必要である。
言語(図2)
子どもが発する泣き声や喃語に、身近な人が微笑みや声かけなどで反応してくれることにより、次第に発声に意味を持たせるようになっていく。
また、他者と言葉をやりとりしていく中で、言葉を獲得していく。言葉はコミュニケーションを行う上で、重要な役割を果たしている。
社会性(図3)
子どもは身近で世話をしてくれる人とのかかわりから愛着関係を築く。そして、周囲の大人、同世代の子どもとかかわりを広げ、個人から集団とのかかわりへと対人関係を発展させていく。
遊び(図4、表1)
子どもにとって遊びは生活そのものである。子どもは周囲の大人や他の子どもと遊ぶことにより、信頼関係が促進され、コミュニケーションを増すことができる。
また遊びによって、運動能力や知的能力の発達も促進される。
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本連載は株式会社インターメディカの提供により掲載しています。
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[出典] 『新訂第2版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス』 監修 山元恵子/編著 佐々木祥子/2022年7月刊行/ インターメディカ