急変時、医師が指示を出してくれない…。どうすればいい?

『いまさら聞けない!急変対応Q&A』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は急変時に医師が指示を出さない際の対応について解説します。

 

牛島めぐみ
白十字病院 看護部/集中ケア認定看護師

 

急変時、医師が指示を出してくれない…。どうすればいい?

 

ガイドラインに沿って、看護師主導で対応します。処置を実施する際は、そのつど医師に伝え、許可を得てから進めていきましょう。

 

 

急変時に医師が指示を出してくれないときでも、救命処置は実施しなければなりません。

 

救命処置に関する共通言語である蘇生ガイドラインに沿って対応していきますが、医師の指示がないと実施できない処置などは、どのように進めていけばいいでしょう?

 

看護師主導で医師を巻き込む

医師からの指示が出ない場合でも、まずは、指示を待たずに行えるBLS(一次救命処置)を開始します。そして、BLSを行いながら、再度、医師に指示を確認し、対応していきます。その場合、BLSなど蘇生に関する資格をもつ看護師がリーダーとなり、ガイドラインに沿った救命処置を展開するのが望ましいでしょう。

 

医師がその場にいる場合は、そのままALS二次救命処置)に移行できるため、ガイドラインに沿って薬剤を使用していくことを、リーダー看護師から医師へ伝え、ALSを展開していきます。その際、医師には「気管挿管による気道確保をお願いします」など、具体的に依頼内容を伝えていくとスムーズに救命処置が行えます。

 

ここで注意すべきことは、医師へ「ガイドラインに沿って救命処置を行う」旨を伝え、医師許可のもとで対応することです。

 

 

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蘇生チームに依頼する

院内に、救急コールRRS(院内救急対応システム)などの蘇生チームがある場合は、対応を依頼するのも1つの方法です。これらのシステムの名称やコール基準・方法などは施設によって異なるため、確認しておきましょう。

 

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蘇生ガイドラインは、5年ごとに国際蘇生連絡委員会(ILCOR、イルコア)が作成した国際コンセンサスをベースに各国で策定されています。

 

更新された最新ガイドラインを把握しておくことが、医療者には求められています。

 

 

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本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。

 

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[出典] 『いまさら聞けない!急変対応Q&A』 編著/道又元裕ほか/2018年9月刊行/ 照林社

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