スタッフの役割/リーダーの役割

『いまさら聞けない!急変対応Q&A』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は急変対応におけるスタッフとリーダーの役割について解説します。

 

道又元裕
Critical Care Reserch Institute(CCRI)代表

 

 

急変対応は、1人ではできません。必ずスタッフや医師などと協働し、チームで対応することが求められます。

 

医師が到着するまでは、看護師だけで急変対応を可能な限り進めておく必要がありますが、常に頼れる先輩看護師がいるとは限りません。

 

新人看護師に指示を出しながら、自分がリーダーとなって対応しなければならないこともあるのです。

 

スタッフ看護師の役割

受け持ち看護師は、急変対応の実働部隊です。

 

まずは病室に駆けつけ、応援を要請し、必要時には、すかさず胸骨圧迫を開始します。

 

リーダー看護師が到着したら、リーダーの役割采配に沿って動きましょう。

 

ただ、リーダーがすぐに来られず、応援に来てくれたのが不慣れなスタッフ(新人看護師など)だった場合には、受け持ち看護師がその場のリーダーシップをとる必要があります(表1)。

 

 

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リーダー看護師の役割

リーダー看護師は、いわば急変対応の現場監督です。全体を見わたして、医師が到着するまで、その場をしっかりコントロールしましょう。

 

急変発生の一報を受けたら、すぐに駆けつけ、呼吸脈拍の有無を再度確認してください。

 

その後、到着した応援スタッフに役割を割り振りながら、急変対応が円滑に進むよう、その場「全体」に気を配りましょう(表1)。

 

リーダーが確認すべきなのは、以下の7つのポイントです。

 

  1. 1患者に絶え間ない胸骨圧迫が提供されているか
  2. 2適切な救命処置が行われているか
  3. 3意識、呼吸、循環は回復しているか
  4. 4スタッフが何をやるべきかわかっているか
  5. 5スタッフが重複した行動をとっていないか
  6. 6優先順位は的確か
  7. 7能力に応じた役割か

 

表1 リーダー・スタッフ・新人それぞれの役割(心肺蘇生が必要な場合)の例

リーダー・スタッフ・新人それぞれの役割(心肺蘇生が必要な場合)の例

 

ワンポイント

●「急変で駆けつけたものの、頭が真っ白になって立ち尽くす…」そんな新人看護師も多いです。

 

●急変だからこそ、先輩やリーダーのほうから、リーダー看護師の指示に従って動くように声をかけることも大切です。

 

 

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本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。

 

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[出典] 『いまさら聞けない!急変対応Q&A』 編著/道又元裕ほか/2018年9月刊行/ 照林社

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