大動脈弁疾患の外科的治療
『本当に大切なことが1冊でわかる循環器』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は大動脈弁疾患の治療法について解説します。
早田真治
新東京病院看護部
大動脈弁疾患はどんな治療を行う?
大動脈弁疾患には、大動脈弁狭窄症(AS)と大動脈弁閉鎖不全症(AR)があります。
大動脈弁狭窄症の外科的治療には、大動脈弁置換術(aortic valve replacement;AVR)があります(表1)。現在では、経皮的大動脈弁形成術(PTAV)や経カテーテル大動脈弁植込み術(TAVI)などの低侵襲手術も行われています。
大動脈弁閉鎖不全症の外科的治療には、大動脈弁置換術と大動脈弁形成術があります。
※1 心事故 心臓死(致死性心筋梗塞、心臓突然死、心不全死)、非致死性心筋梗塞のこと。
大動脈弁疾患で弁輪が拡大し、上行大動脈まで変化が及ぶ場合は、ベントール手術を行う場合があります(図1)。
文献
- 1)上田裕一:新人ナースお助け号! 術式別イラストで見える・わかる・動ける よく出会う心臓手術の術後ケア.ハートナーシング 2013;26(6):5-54.
- 2)日本循環器学会:虚血性心疾患に対するバイパスグラフトと手術術式の選択ガイドライン(2011年改訂版).(2019.09.01アクセス)
- 3)医療情報科学研究所編:病気がみえる vol.2 循環器 第4版.メディックメディア,東京,2017.
本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。
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[出典] 『本当に大切なことが1冊でわかる 循環器 第2版』 編集/新東京病院看護部/2020年2月刊行/ 照林社