男女の性はどのように決まるの?|細胞の構造と遺伝
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は性染色体について解説します。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
男女の性はどのように決まるの?
男女の性は受精時に決まります。ヒトの染色体は23対46本ですが、そのうちの22対はタンパク質合成などの情報をもつ常染色体で、残りの1対は男女の性別の情報をもつ性染色体です。男性の性染色体はXY、女性の性染色体はXXです。
卵子や精子は、染色体の数が半分に減る減数分裂をします。男性の生殖細胞である精子はX精子とY精子になり、女性の生殖細胞である卵子はすべてX卵子になります。受精の際に、X精子と結びついた卵子は、性染色体がXXとなり、受精卵の性はY染色体がないので女性になります。一方、Y精子と結びついた卵子は、性染色体がXYとなり、受精卵の性はY染色体があるので男性になります。
※編集部注※
当記事は、2019年10月29日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック 第2版』 (監修)山田幸宏/2023年8月刊行/ サイオ出版