細胞はどのように分裂するの?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は細胞の分裂方法について解説します。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
細胞はどのように分裂するの?
身体では、常に古くなった細胞が破壊され、新たな細胞が生まれています。とはいえ、新たな細胞はゼロから生まれるのではなく、1つの細胞が2つに分裂することによって生まれるのです。そのときに必要なのが、設計図であるDNAです。
細胞分裂には、体細胞分裂と減数分裂という2つの方法があります。体細胞分裂は身体をつくっている細胞が分裂する方法で、分裂前の細胞(母細胞)と分裂後の細胞(娘細胞<じょうさいぼう>)の染色体の数は変わりません。すなわち、分裂前と全く同じ染色体をもっている2つの細胞が生まれるのです。
これに対して減数分裂は、卵子や精子などの生殖細胞がつくられるときにだけ行われる分裂方法です。減数分裂では、分裂後の娘細胞の染色体は、分裂前の母細胞の半分になります。卵子と精子が結合すると、元通りの染色体数に戻ります。
※編集部注※
当記事は、2019年10月15日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック 第2版』 (監修)山田幸宏/2023年8月刊行/ サイオ出版