核の役割は何?|細胞の構造と遺伝
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は核の役割について解説します。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
核の役割は何?
核は、細胞の脳(政府)ともいえる存在です。その細胞に特有な働きを制御したり、その細胞の成長や修復、再生などをつかさどっています。
この核の中には遺伝情報が詰まっています。生物の遺伝情報を担っているものはDNA(デオキシリボ核酸)です。
このDNAは、通常は細い二重らせん構造で糸状になっているのですが、細胞分裂の時だけ凝集し、顕微鏡で見えるようになります。
このDNAが凝集したものを染色体といいます。DNAには遺伝情報が記されている遺伝子が存在しているので、ヒトの体の設計図ともいえます。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版