セルフケア指導は,いつ,どのように進めるの?|ストーマ術後ケア
『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95』より転載。
今回は、ストーマ術後のセルフケア指導について解説します。
セルフケア指導は,いつ,どのように進めるの?
退院までに患者・家族がストーマ管理方法を習得する必要があり,入院したときから計画的な指導が必要です.実際にセルフケア指導を開始するのは,手術後創痛が軽減する,座位もしくは立位がとれる,ストーマを見ることができる時期がよいでしょう.
セルフケア指導は,段階的なかかわりが必要です.最初は,看護師がデモンストレーションを行い,次に看護師の指導によりオストメイトが実施します.そして,オストメイトが主体となり実施し,セルフケアの確立を目指します.
解説
セルフケア指導はセルフケアに関するアセスメントを行い,退院時のゴールを明確にして,統一した指導を行っていく必要があります.退院後も困らない生活が送れるように,ケアの主体を明確にするとともに,退院時にどこまでできていればいいのか,家族も含めたサポートも考慮します.
術直後から退院に向かうまでの時期を3つの段階に分け,各段階で行う指導方法や指導のポイントを表1に示します.
指導の進行状況を把握するためにチェックリストを活用することも効果的です.
[参考文献]
- 1)三富陽子.“ストーマ保有者の教育”.ストーマリハビリテーション 実践と理論.ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編.金原出版,2006,104─6.
- 2)貝谷敏子ほか.“ストーマのセルフケア指導”.ストーマ・セルフケア実践指導マニュアル.消化器外科ナーシング秋季増刊.徳永惠子編.メディカ出版,2004,130─50.
[Profile]
西浦 絵理 にしうら・えり
星ヶ丘厚生年金病院看護局看護係長/皮膚・排泄ケア認定看護師
*所属は掲載時のものです。
本記事は株式会社メディカ出版の提供により掲載しています。
[出典]『ストーマ術後ケア まるっとわかるQ&A95 病棟での困りごとがこれで解決!』(編著)菅井亜由美/2013年4月刊行