点眼を行うのはなぜ?|点眼
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は点眼に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
点眼を行うのはなぜ?
結膜に直接液剤を滴下することで、抗菌、散瞳(さんどう)、縮瞳(しゅくどう)などの作用を期待して行います。
主な点眼薬は、角膜治療薬、表在性(ひょうざいせい)充血治療薬、緑内障の診断・治療を目的とする縮瞳薬、緑内障治療薬、診断・治療を目的とする散瞳薬、抗生物質、白内障治療薬、収斂(しゅうれん)作用薬、副腎皮質製剤などです。
点眼薬によっては、しばらくの間、周囲がぼやけて見えたり、まぶしく見える場合もあります。危険回避のため、あらかじめ患者に説明しておく必要があります。また、数種類の点眼薬を用いている患者には、5分間あけてから次の点眼を行うように指導します。点眼薬が吸収されるまでに5分程度かかるからです。
点眼の方法
点眼する時には、患者に頚部を後屈(こうくつ)させた姿勢を取ってもらい、やや上を見るように指示します。看護師が患者の下眼瞼(がんけん)を下に軽く引きながら点眼します。角膜ではなく、下眼瞼結膜に点眼することがポイントです。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版