患者に与薬の必要性について説明するのはなぜ?|与薬
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は与薬に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
患者に与薬の必要性について説明するのはなぜ?
与薬(よやく)には、経口与薬と非経口与薬があります。患者に与薬の目的、必要性、服用時間、方法、副作用などを説明するのは、患者の協力を得るためと、薬に対する不安を軽減するためです。
説明は、できるだけ具体的に、分かりやすく行わなければなりません。患者の同意を得たうえで治療を行うというインフォームド・コンセントの考え方は、与薬にも適用されます。
与薬における看護師の役割は、薬物の管理、服薬の援助、与薬前後の患者の観察などです。
患者の服薬を援助する意味でも、薬に関する正確な知識を持つ必要があります。
memoコンプライアンスとアドヒアランス
コンプライアンスは、承諾、応諾、服従などの意味があり、薬物療法においては「患者が医師の指示通りに薬を内服すること」を意味します。
これに対して、アドヒアランスは、「患者が治療法の決定から実行に至るまで、医療者とともに能動的に係わること」を意味します。薬物療法を進めるには、両方が必要であるとされています。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版