持続導尿の際にチューブを腹部に固定するのはなぜ?|導尿
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『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は持続導尿に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
持続導尿の際にチューブを腹部に固定するのはなぜ?
女性も男性も、膀胱留置カテーテルを使用して持続導尿を行う場合は、カテーテルが抜けないように固定する必要があります。
腹部に固定するのは、採尿用チューブが引っ張られた時に疼痛や不快感を生じにくくするためです。チューブが足側だけにしか固定されていないと、大腿の動きに伴ってチューブも動くことになり、膀胱頚部がバルーンによって牽引されて疼痛が生じやすくなります。
女性の場合は、カテーテルにゆるみを持たせて腹部に固定し、ループを描くようにして足側にチューブを戻し、さらに大腿外側でも固定します。
男性の場合は、尿道が弯曲しているため、カテーテルで摩擦を起こしやすいという特徴があります。そこで、屈曲を除くために陰茎を頭部側に向けた状態で腹部でチューブを固定し、女性と同様に大腿外側も1 カ所固定します。男性で短期留置の場合は、腹部固定をせずに大腿部の内側に固定し、チューブとつなぐこともあります。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版