年齢によって呼吸数が異なるのはなぜ?
【大好評】看護roo!オンラインセミナー
『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は呼吸数に関するQ&Aです。
大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授
年齢によって呼吸数が異なるのはなぜ?
年齢により、1回の呼吸で換気できる量が異なるため、呼吸数も異なってきます。
新生児は体が小さいので酸素の消費量は少なくてすむのですが、肺が小さいために1回の換気量は約25mLと成人の20分の1に過ぎません。そのため、呼吸数を多くしないと、必要な酸素を取り込むことができないことになります。新生児の呼吸数は1分間に35~50回です。
成長するとともに気道が広くなり、肺胞の数も増えてきて、学童期を過ぎると成長が止まって一定化します。
しかし、1回の換気量はその後も増加を続け、それに伴って呼吸数は減ってきます。呼吸筋の発達と胸郭の発育によって1回の呼吸がより深くなり、呼吸法も変化するためと考えられます。
本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版