胃瘻造設時、胃壁固定は必要ですか?|PEGケアQ&A
『病院から在宅までPEG(胃瘻)ケアの最新技術』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は「胃瘻造設」に関するギモンについて説明します。
岡田晋吾
北美原クリニック理事長
胃瘻造設時、胃壁固定は必要ですか?
胃壁固定を行ったほうが安全です。抜糸時期は、造設後1~2週間が目安です。
造設医によって考え方は異なりますが、胃壁固定を行うほうが安全といわれています。
胃壁固定がされていれば、造設後まもなく事故抜去が起きた場合も、大きな事故にならずにすみます。また、胃壁固定を行ったほうが、瘻孔がまっすぐで短くなる可能性があること、腹壁と胃壁が広い面で癒着することから、交換時にも安心できます。
胃壁固定具には鮒田式胃壁固定具(クリエイトメディック)、イディアルリフティング(オリンパスメディカルシステムズ)がよく使われますが、コストがかかること、手技時間が延長することなどの短所があります。
最近では、より簡単に短時間で胃壁固定ができるデバイス(イージータイ:ボストンサイエンティフィックジャパン、図1)も発売され、以前より胃壁固定を行うケースが増えています。
なお、胃壁固定の糸は、造設後1~2週間で抜糸する場合が多いです。
本記事は株式会社照林社の提供により掲載しています。/著作権所有(C)2010照林社
[出典] 『PEG(胃瘻)ケアの最新技術』 (監修)岡田晋吾/2010年2月刊行/ 照林社