ハマ・サーボドレイン SD-3000|ドレナージ吸引装置の使い方
『ドレーン・カテーテル・チューブ管理完全ガイド』(照林社)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回はハマ・サーボドレインSD-3000について説明します。
編著 窪田敬一
獨協医科大学医学部第二外科教授
〈目次〉
- ハマ・サーボドレインSD-3000の使用部位・適応
- ハマ・サーボドレインSD-3000の各部の名称と機能
- ハマ・サーボドレインSD-3000の使用手順・接続
- ハマ・サーボドレインSD-3000のラインの接続
- ハマ・サーボドレインSD-3000の保守・点検
- ハマ・サーボドレインSD-3000の使用上の注意
ハマ・サーボドレインSD-3000の使用部位・適応
- 胸腔:気胸、膿胸、術後などの低圧持続吸引
- 消化管:術後の減圧、イレウス管などの間欠的吸引
ハマ・サーボドレインSD-3000の各部の名称と機能
ハマ・サーボドレインSD-3000の使用手順・接続
1準備
- ①目的に合った排液バックを準備する。1,000mL、1,800mLの2種類から選ぶ。
- ②滅菌バックと排液バックの外観に異常が無いか、滅菌有効期限を確認する。異常のある場合、滅菌有効期限以外は使用しない。
2注水
準備した排液バック右側の部分に滅菌蒸留水を水封線の位置まで注水する。
3接続
- ①排液バックと吸引器本体を専用の接続チューブで接続する。
- ②コネクティングチューブを排液バックに接続し、次に患者側からきているドレーンをコネクティングチューブのコネクタに接続する。
- ③この時、コネクティングチューブを鉗子等でクランプしておく。
4吸引開始
- ①電源を入れ、ロック解除ボタンを押し胸腔モードか消化器モードを選択する。吸引圧を設定する。消化器モードの場合は引き続き吸引時間、休止時間の設定をする。10秒後に自動的にボタンロックされる。
- ②バーグラフがセットした吸引圧に達し、リークの無いことを確認する。
- ③チューブのクランプをゆっくりと解除する。
ハマ・サーボドレインSD-3000のラインの接続
1チューブの選択
コネクティングチューブは、①竹の子タイプ、②ワンタッチタイプの2種類があるので、排液バックに合わせて選択する。
2接続の手順
- ①排液バックの水封線まで滅菌蒸留水を入れ、本体に排液バックをセットする。
- ②専用の接続チューブを本体吸引口と排液バックに接続する。
- ③コネクティングチューブを排液バックに接続し、鉗子等でクランプしておく。
- ④患者側からきているドレーンをコネクティングチューブに接続する。
ハマ・サーボドレインSD-3000の保守・点検
- 点検は使用前と使用後に必ず実施する。各部の外観を目視でチェックする。
- コントロールパネルの表示が電源を入れたときに全点灯することを確認する。
ハマ・サーボドレインSD-3000の使用上の注意
1使用上の注意
- 使用中、吸引器本体は患者より低い位置で水平に置く。
- 使用するモードには、胸腔/消化器モードがある。目的に合ったモードを選び、確認し選択する。
- 吸引圧は、必ず担当医の指示に従う。
- 吸引は、必ず低圧(弱いほう)から開始する。
- 吸引中はチューブの外れ、ねじれなどに十分注意する。
- 万一、器械に異常があった場合には、ただちに使用を中止する。
2トラブルシューティング
- -25cmH2O以上吸引圧が高くならない:胸腔モードになっていないか。
- 電池運転ができない:①充電は十分か(フル充電で約150分運転可能)、②交換から2年くらいで充電性能低下となることがある。
[販売元/資料請求先]
株式会社イノメディックス
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URL:http://www.innomedics.co.jp/index.html
*掲載時のものです。
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[出典] 『ドレーン・カテーテル・チューブ管理完全ガイド第一版』 (編著)窪田敬一/2015年7月刊行/ 株式会社照林社