血液型にはどんな種類があるの?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。

 

今回は血液型の種類について説明します。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

血液型にはどんな種類があるの?

血液型は赤血球の表面にある抗原の種類によって区別される血液の型のことです。輸血を行うときに重要な血液型はABO式とRh式です。

 

ABO式血液型は、AとBという2種類の抗原によって分類する方式です。赤血球の表面にA抗原をもち、β凝集素をもつ場合はA型、B抗原をもち、α凝集素をもつ場合B型、A抗原とB抗原の両方をもち、α、β凝集素をもたない場合はAB型、どちらの抗原ももたず、α、β凝集素をもつ場合はО型です。

 

Rh式血液型は、赤血球表面にRh抗原をもっている場合はRh(+)型、もたない場合はRh(-)型です。血液型がRh(-)型の場合、輸血時や妊娠時に影響が現れます。白人では約15%にRh(-)型がみられますが、日本人では約0.5%です。

 

MEMO1抗原と抗体

生体に侵入した細菌、ウイルス真菌(カビ)、微生物などの異物に結合する物質のことを抗体といいます。抗体は鍵と鍵穴のように、異物に特異的に結合する性質があります。この抗体を産生するきっかけになる異物を、抗原といいます。

 

※編集部注※

当記事は、2019年2月18日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック 第2版』 (監修)山田幸宏/2023年8月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護ケアトップへ