看護師さんにオススメする聴診の勉強会・研究会 その2

 

聴診器を使用する際のコツや、疾患ごとの聴診音のポイントについて、呼吸器内科専門医が解説している『聴診スキル講座』ですが、ここでちょっと一息。
今回は、本編とは別に、聴診に関する豆知識やグッズを紹介します。

 

コラムの第8話は、「看護師さんにオススメする聴診の勉強会・研究会 その2」をお届けします。

 

*看護師さんにオススメする聴診の勉強会・研究会の「その1」はこちら

 

皿谷 健
(杏林大学医学部付属病院呼吸器内科臨床教授)

 

今回紹介する勉強会には、私も講師として参加しています。

 

どんな勉強会なんですか?

 

実際に聴診器を使って、呼吸器のアセスメントを体験してもらうセミナーです。
皆さんが自信を持ってアセスメントができるように、参加者一人ひとりに、丁寧に指導させていただきます。

 

先生が直接、手とり足取り指導してくれるなんて・・・まるでアイドルの握手会みたいですね。

 

そうそう、私が幼いときの夢はアイドルだった・・・真面目に聞いてください!
毎回、皆さん、楽しく勉強しているので、雰囲気はスゴイ良いんですよ。
あなたも是非参加してみてください。

 

〈目次〉

 

医療従事者のためのフィジカルアセスメントセミナー

筆者がオススメする聴診の会の一つに、一般財団法人ライフ・プランニング・センターが主催で行う、『医療従事者のためのフィジカルアセスメントセミナー』があります。これは、3時間強の講義時間内に、聴診など身体所見を系統立てて学ぶ勉強会です。

 

筆者もこの勉強会に、講師として参加しています。

 

 

視診・触診・打診・聴診を実際に体験できる

勉強会では、複数人の研修医にモデル患者さんとして来ていただき、「視診→触診→打診→聴診」の順番に、参加者全員で体験していただきます(図1)。

 

 

図1勉強会の様子

勉強会の様子

 

参加者が実際にモデル患者さんに触診をしたり、聴診器を当てて聴診をしたりします。
モデル患者さんが着ている透明のベストは、聴診の練習用のベストです(提供:翼工業株式会社)。

 

*参考:『聴診をする際に役立つ医療器具

 

この勉強会は毎年行われているもので、昨年(2016年)は、約70~80名の方が参加されました。参加者は、医師や看護師さん、在宅で活躍されている作業療法士さん、理学療法士さんなど、多職種の方がいらっしゃいます。

 

ここで学ぶと、慢性呼吸不全や喘息肺炎、急性・慢性呼吸不全の患者さんへのアプローチに自信がつくと思います。

 

* * *

 

今回紹介した財団が開催する勉強会以外にも、全国で、バイタルサインや循環器、消化器など、さまざまなテーマを取り上げた勉強会やセミナーが開催されています。自分のスキルアップのためにも、気になる勉強会があれば、チェックしてみると良いでしょう。

 

最近では、体験型の勉強会も増えてきていますので、是非、実際に参加してみてください。

 

 


[執筆者]
皿谷 健
杏林大学医学部付属病院呼吸器内科臨床教授

 

[監 修](50音順)
喜舎場朝雄
沖縄県立中部病院呼吸器内科部長
工藤翔二
公益財団法人結核予防会理事長、日本医科大学名誉教授、肺音(呼吸音)研究会会長
滝澤 始
杏林大学医学部付属病院呼吸器内科教授

 


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