食事はどうやってエネルギーになるの?
『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は食事とエネルギーに関するQ&Aです。
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山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
食事はどうやってエネルギーになるの?
車にガソリンが必要なように、ヒトには食物が必要です。車は燃料であるガソリンを燃やして運動エネルギーに変換し、道路を走りますが、ヒトは米やパン、肉、魚、野菜などを食べることでエネルギーを産生します。
こうした食物は、そのままのかたちでは吸収することができません。そのため、胃腸管(消化管)でデンプンなどの糖質(炭水化物)、タンパク質、脂肪は消化酵素の働きにより分解されます。そのうち、エネルギーを生み出す燃料として使われるのは、糖質、タンパク質、脂肪の3種類です。そのため、これらは3大栄養素(3大エネルギー産生栄養素)とよばれています。
3大栄養素はさらに小腸で消化されます。炭水化物はグルコース(ブドウ糖)に、タンパク質はアミノ酸に、脂肪は脂肪酸にというように、より低分子の化合物になって血液中に取り込まれます。
そして、血液の流れに乗って個々の細胞の近くまで運ばれていきます。細胞は、細胞と細胞の間にある組織液(組織間液)を介し、酸素と栄養分を取り込みます。そして、ガソリンが燃焼(酸素と反応)して熱を生み出すように、これらの栄養素も酸素と反応することでエネルギーが産生されます。
※編集部注※
当記事は、2017年1月23日に公開した記事を、第2版の内容に合わせ、更新したものです。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック 第2版』 (監修)山田幸宏/2023年8月刊行/ サイオ出版