脳脊髄液循環|ICU における脳神経外科患者の看護
『ICU看護実践マニュアル』(サイオ出版)より転載。
今回は、「脳脊髄液循環」について解説します。
斎藤篤志
市立青梅総合医療センター 看護師
剱持雄二
市立青梅総合医療センター 集中ケア認定看護師
平林拓海
東京科学大学病院 医員
脳脊髄液循環
脳脊髄液は、脳室内の脈絡叢(95%は側脳室脈絡叢)から産生される。
1時間に17~21mL(小児では0.35mL/kg/時)産生されており、1 日に産生される量は400~500mLほどとなる。
脳室、脳脊髄腔はあわせて130~150mLほどの容量なので、1日3、4回は入れ替わっていることとなる。
脳脊髄液は側脳室からモンロー孔を経て第三脳室へ、さらに中脳水道を経て第四脳室に到達し、マジャンディー孔とルシュカ孔を通って脳表と脊髄周囲のくも膜下腔を流れ、脳表のくも膜顆粒で吸収されて静脈に流入していく(図1参照)。
図1脳脊髄液循環
本連載は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『ICU看護実践マニュアル』 監修/肥留川賢一 編著/剱持 雄二 サイオ出版