【マンガ】それでも看護をする理由~Case.1 はづき~(3)

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病棟で無視され始めた稲本はづきを見た、リーダーの日野は…。

 

物品整理をしているところをリーダーの日野さんに見付かり、「ついでがあったので、物品整理を…」と伝えると、「それは今やることじゃないよ。」と指摘されました。「大部屋のケア手伝ってよ。」と言われ物品整理を切り上げようとしたら、日野さんは私の後ろで「今日はみんなやたら動きが悪い。」と言いました。私が振り向くと、

「稲本さんも、らしくないよ。」と言われてしまいました。私は一瞬とまり、「申し訳ありません。気を付けます」とだけいうと、日野さんに背を向けて、その場を離れました。

 

 

 

仕事を終えるとき、日野さんから「今日は俺の采配も悪かった。みんなで気を付けていこう。」と声をかけられました。話し終えると日野さんはカバンからおにぎりを出しました。「日野さんここで夕食ですか?」と質問すると、「この後フットサル行くんだよね。腹減っちゃうからさ。」と言いました。

おにぎりを開けながら、日野さんは私をじっと見つめ、「何かあったでしょ。」と静かに言いました。私は予想外の質問に驚きながら、「えっあ~…はい。実は…」と話しはじめました。

「食道静脈瘤の破裂で先週亡くなった…」と説明し始めると、「ああ…田中さん?」と日野さんはすぐ理解したようでした。私は「あの件でちょっといびられてて…」と苦笑いで説明を続けると、日野さんはその説明を遮るように、「それはわかってるけど、他にも何かあるでしょ?」と真剣な眼差しで言いました。日野さんにじっと見られて戸惑いながら『私は、日野さんが少し苦手だ』と思いました。

【4】に続く

 

【マンガ:小暮さきこ】

漫画家・デザイナー。

2008年に漫画家デビュー。

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原案:坂本綾子(看護roo!編集部)

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