病院や診療科選びに悩んでいる|現役看護師かげさんの明日を生き抜く看護メンタル(23)

『現役看護師かげさんの明日を生き抜く看護メンタル』より転載。

今回は「病院や診療科選びに悩んでいる」というお悩みに答えます。

 

看護学生たちを実習指導している先輩看護師に、職場選びについて聞かれているイラストこの病棟はどうかと看護学生に問い「考えておきます」と断られてしまい落ち込む先輩看護師のイラスト

 

なんとなくのイメージで選ばない

急性期病棟では、病状が急変するおそれのある患者さんの看護を、慢性期病棟では、比較的病状が落ち着いた患者さんの看護を行うイメージが、看護師の中では定着しています。

 

そのため、「急性期の病棟は大変だから先に経験しておくと、のちのちラクになる」という話を何回か聞いたことも……。

 

実際は、慢性期がラクというわけではないし、大変なことを経験したからといってその後ラクになるとは限らないと私は思っています。

 

たしかに急性期病棟では、入院して次の日に手術、3日後には退院指導といったタイトなスケジュールで進行することもあります。

 

しかし、慢性期病棟では患者さんの在院日数は長めであるものの、患者さんの受け持ち人数が急性期病棟の2倍ということもめずらしくありません。

 

そのため、終わってみたら一日中点滴ばかりしていたという日もあります。

 

つまり、それぞれの大変さがあるのです。

 

なんとなくのイメージで選ぼうとすると「こんなはずじゃなかった」と後悔することにもつながってしまうので、リアルな情報を集め、自分で判断することが大切です。

 

就活の情報収集のやり方

就活は情報戦。主な情報収集の方法は次のようなものがあります。

 

●診療科ごとの医学書を軽く読んで、自分の興味をチェックする

●気になる診療科で働いている人(学校OB・OGもしくは実習先の先輩)の話を聞く

●インターンや説明会、病院見学でリアルな情報を入手する

 

また、興味のある診療科を決めても、病院によって雰囲気は大きく違います。

 

急性期病棟ひとつとっても、緊急の患者さんを受け入れられるように業務にゆとりを持っているところ、反対にたくさんの患者さんをケアするために、ほかの患者さんに病棟間で移動してもらい、なんとか空きを作るところなど様々です。

 

診療科の知識を身につけるだけではなく、そういった病院ごとの指針や事情も説明会や病院見学でチェックしておくといいでしょう。

 

それ以外の点で私の実感を話すなら、通勤時間の短さは本当に大事ということ。

 

私は自宅から徒歩10分の病院から、電車やバスを乗り継いで2時間近くかかる職場まで体験しましたが、時間によっては電車が混んでいて通勤の時点で疲れてしまったり、ただでさえ少ない夜勤の睡眠時間がもっと減ってしまったりするので、通勤のしやすさは大切だなと感じています。

 

就活についてはP.118でも詳しく紹介しているので、ぜひ読んでみてください。

 

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プロフィール
かげプロフィール

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病棟看護師、保健師、呼吸療法認定士、終末期ケア専門士。

看護師・看護学生に向けたわかりやすいイラストでの医療知識の解説で、ファンを増やし続けている。著書に永岡書店『ホントは看護が苦手だったかげさんのイラスト看護帖〜かげ看』、南江堂『かげさんのイラストで学ぶ 心電図と不整脈めも』など。

看護roo!では『看護師かげと白石の今週のモヤッと』を連載。

 

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